質量 $M$ で一定体積の変形可能物体の例を考え、その重心が $x$ 方向に速度 $U$ で運動するとする。また、物体の形状は $x$ 軸について対称と仮定する。外力が作用しない場合、以下が成立する。
$$
\begin{split}
MU+I_B(t) = 0
\end{split} \qquad(1)
$$
ここに、$I_B(t)$ は(一般に)時間依存の仮想運動量の $x$ 成分である。ラプラス方程式の線形性と対称性から、次が成り立つ。
$$
\begin{split}
I_B(t) = \hat{M}(t)\,U+S(t)
\end{split} \qquad(2)
$$
なお、$\hat{M}(t)$ は瞬間形状の関数で、$S(t)$ は変形速度の関数である。すると、
$$
\begin{split}
U = -\ff{S(t)}{M+\hat{M}(t)}
\end{split} \qquad(3)
$$
の関係が成立して、形状が時間の周期関数であり、$\bar{\hat{M}} = \bar{S} = 0$(ここで上付きバーは周期平均を表す)であっても、$\bar{U} = 0$ とは限らず、したがって変形可能物体は完全流体中を運動できるが、一方向ではない(サフマン[1967])。
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